それは忍耐力だ。(本文より引用)
僕は自分で自分のことを内向型人間だと思っている。学生時代はよく友達とも遊んだり、団体競技スポーツなどもしていたので当時自分は外交的なタイプなんだろうと思っていた。
それが社会人になり、それまでよく一緒に過ごした友達と会う機会も減った。仕事の悩みについて考えたり一人で過ごす時間が増えた。考えるだけで解決しなさそうな時は本を読むようにもなった。こうしていろんな本に触れていく中で、悩みの核には自分がどういう人間なのかということが大きく関わっていることを知った。自分はどういう人間なんだろう。どうして他の人が気にならないようなことが気になったりするのか。何が得意なんだろうと考えるようになった。
そうやってまた色んな本を読んだり、YOUTUBEの動画を見ていく中で「僕は内向型の人間なんだな」という確信を強く持った。内向的な気質の人の特徴という自分を読み解くヒントがあると、当時を振り返った時に、だからあの時こういう気持ちになったのかと腑に落ちることも多かった。
本書を読んでいいなと思ったのは「僕は自分のキャリア全般を助けてくれる大切な能力を獲得した。それは忍耐力だ。」という一文。これはスティーブジョブズと一緒にコンピュータを作ったウォズニアックの言葉として本文に登場する。ウォズニアックは小学生の頃からコンピュータに関心があり、家にこもってそのことについて調べたり、電子作品を作ってコンテストに出展することに没頭した。孤独な10代だった。能力を伸ばしたり学習することは、1人でやることが大事だと書いてある。1人でやると誰かに邪魔されることなく没頭し、自分の理解度に応じた学習や試行ができるので、同じ学習時間であってもより多くのことを吸収することができるためだ。オーケストラなど大勢で演奏する優れた音楽家達であっても、個人練習こそが本当の練習だと考えている。音楽家の中の上位の成績でソロ演奏などを手掛ける演奏者たちと、上手だがソロ演奏者レベルには達しない人の練習時間の比較調査がある。全体としての練習時間はソロ奏者も、そうではない奏者も変わらなかったが、ソロ奏者はその練習時間の大半を個人での練習に充てていることがわかっているそうだ。こういうことから能力を上達させたり、可能性を大きく広げていくためにも忍耐力というのはとても重要な能力なんだなということを知った。
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