テレビショッピングで知識が身につく?〜読書脳 新版・読んだら忘れない読書術を読んで〜

ここが3度目のアウトプット

 賢くなりたい、上手に生きられるようになりたい、悩みを解決したい。そういう理由で本を読んでいる。

 それなのに読んでも読んでも自分の生活に変化があるのか、ないのかよくわからない。なにも変わっていないんじゃないだろうか?そんな風に感じることが多い。

 そうもばかり言ってられないのでまた読書術の本に手を出している。今回は精神科医である樺沢紫苑さんの書かれた「読書脳」を読んだ。

 この本は以前出版されている「読んだら忘れない読書術」が本になっていて、その内容を今の時代にあうように加筆、修正したもの。この本も三年前くらいだろうと思うが読んだ記憶がある。

 読書は記憶に定着させて自己成長につながるからこそ真価を発揮する。ということが本書の中で何度も繰り返される。そのためには、まずそもそも内容が頭に入る読書でないと自己成長のスタートが切れない。

 記憶に残すために重要なのがアウトプットとスキマ時間の活用だ。ただ読んだだけでは、内容を記憶に定着するさせることは難しい。

どんなアウトプットがいいのか

 読んだ後にどんなアウトプットをすればいいのか。まずは頻度に関していうと、7〜10日以内に3〜4回程度のアウトプットするとよい。

 アウトプットの具体的な方法では本にラインマーカーで直接書き込む方法、SNSで気に入った一文を発信してみる、人に話すなどいろんな方法が紹介されている。

 これは!と思った文章にマーカーで線を引くだけでも1回のアウトプットになる。これは楽でいい。SNSでお気に入りの一文を発信する方法もかなりお手軽だと思う。

 人に話すアウトプットのところが個人的にためになったと感じた。テレビショッピング読書術という名前で紹介されている。具体的にはジャパネットたかたのテレビショッピングのように1つの商品についていろんな切り口から見た複数の良さを伝えるということ。

 余談だがジャパネットたかたの創業者髙田明さんはハイトーンボイスの生中継でおなじみだが、日頃話す時は低い声で、あんなに大きい声ではない。「伝えたい思い」が溢れると自然と声のトーンが上がり、大きな声が出るそうだ。

なぜスキマ時間がいい?

 そもそも読む時間がない、という悩みも多いのかもしれない。著者である樺沢さんは月30冊の本を読むそうで伝えた人からはいつも「よくそんなに時間がありますね」と驚かれるそう。

 じゃあ樺沢さんは本を読む時間がたっぷりあるのかというと実はそうではない。すべてスキマ時間を活用して読んでいる。忙しすぎて読書のためのまとまった時間が取れないという理由の他に、スキマ時間で読む方が記憶に残しやすい、集中して読めるなどの理由がある。

 人間は無限に集中できるわけではない。集中しやすい時間というのがある。それが15分、45分、90分という時間の枠になる。15分というのが1番高い集中力を持続できる時間。日々のこま切れの15分を活用していけば、高い集中力で本に向き合える時間が増やせる。

 またその15分の中でも最初の5分と、最後の5分は記憶に残りやすいといわれている時間で、「初頭努力」「終末努力」と呼ばれている。

 このようにスキマ時間での読書にはメリットがある。こうしてとにかく本に触れる機会を増やすことで、いい本に巡り会える可能性も高くなると書いてある。

実際にしたアウトプット

 僕はこの本を読みながら大事だなと思うところに実際にボールペンで線を引いたり、書き込みをしながら読んだ。その後1人でこの本の紹介、プレゼンの真似事をしてみた。そして今、ここにまた文章を書いている。

 実際にやってみると確かにいつものなにもしない読書よりも、内容を覚えている。単に覚えているというか情報が頭の中で、体系化されているのを感じる。

 覚えるにも、レベルがあるんだなと感じた。今までは5つのことを覚えていたとしても。それぞれが独立していて、離れ小島が5つポツポツ浮かんでいるようなイメージで覚えていた。しかし今回この本にあるようにアウトプットしながら読むとその離れ小島同士に橋がかかってつながりができたような感覚がある。

 5つの覚えたことがつながりを持つと、それが大きな1つの知識になってより理解が深まったようにも感じる。時間を追うごとに忘れていくのが当たり前だったのだが、アウトプットを挟みながらだと、時間がたつとより情報が頭の中で整理されている。

 今回の読み方をまたほかの本を読むときにもしてみよう。読書で得た知識のかけらが集まって大きな塊になると、今までになかった変化が起こる気がする。

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