「尊敬される人」ではなく「応援される人」を目指すという方向転換である。(本文より引用)
コピーライターである中川諒さんの書かれた本。この本は中川さんが入社後の配属先から、希望のクリエイティブ部署で活躍できるようになるまでの8年間の道のりで感じたこと考えたことの実体験がベースになっている。
自分は恥を感じやすい方だと思う。人の目も気になるほうで、失敗やわからないことにぶつかると、どうしても及び腰になりがちだ。やろうと思ったことも準備や情報収集ばかりしていてなかなか実行に移せない。実を言うとこのブログもやってみようと思ったのは去年の春のことで、半年以上にわたってお金を払っているだけの状態だった。そういう同じような悩みを持っている人は、読んでみるとためになることがたくさん書いてあると思う。恥という感情がとても大きな足枷になっていることを教えてくれる。
この本でいいなと思ったのは冒頭に書いた1行だ。今まで「失敗は嫌なもの」と当たり前のように考えていたのでなぜ失敗が嫌なのか、といったことは考えたことがなかった。だから読んでいて、
「あぁ自分は恥ずかしい思いをしたくないからこういう風に行動してきたんだな。」「かっこいいな、すごいな」と思われたい気持ちが強いんだなと思うと腑に落ちた。
尊敬されるというのは大変だ。人前で弱音を吐いたり失敗しているところを見せられない。言葉の一つ一つに重みがあって、どんなトラブルと軽々と解決してしまう。そういう理想の自分が出来上がってから動き出そうと思っていると、いつまで経っても準備が終わらなくて当然だなと思う。足りないところばかりが目について気持ちもソワソワしてしまう。でも目指すところを「応援される人」に変えるととても気持ちが楽になる。「今の自分で、できるところまでやってみよう」でスタートが切れる。失敗しても、そういう姿を人に見せること自体が意味を持つようになる。周りにも、失敗しても上手じゃなくても応援してくれる人がそのうち出てくるかもしれない。そんな風になったら楽しいな。
コメント