アウトプットされるからインプットされる(本文より引用)
読んだ本の内容を覚えていない、数学の問題が授業ではわかったのに試験になると解けない、マンガで読んだあの最強能力のラスボスってどうやって倒したんだっけ?という話、あるあるですよね。今回の本はそんな悩みの解消に役立つ内容です。タイトルは『アクティブ・ブレイン式 記憶できる読書術』著者は矢沢大輔さんです。矢沢さんは速読術のセミナー講師をされています。
この本では、情報というのはアウトプットされるからインプットされるという記憶の仕組みが大事なんだと、冒頭であげられています。多くの人は順番が逆だと考えていると思います。僕もインプット→アウトプットの順番だろうと思っていました。さてどういうことなんでしょう?本文ではアウトプットとして人に話すことがゴールとされており、話す際の具体的な型まで紹介されています。今回はそのアウトプットの型に則って、読んだ感想を以下に書いていきたいと思います。
記憶に残る読書法とはズバリ、人に話す読書法です。というのも脳はアウトプットしたことがインプットされる仕組みになっているそうです。記憶に残す読書の流れは①情報はイメージにして連結していく→②人に話すことを前提に読む→③情報の構造、要点を意識して読む→④全体像を意識して読む→⑤実際に人に話す、となっています。ここから特に重要だなと思った2点について書いていきます。
大事なポイントのひとつ目は、情報をイメージ化することです。これは内容を覚える際に役にたちます。イメージ化というのは情報を言葉のままでなく、1枚の絵や写真のように思い浮かべることです。言葉や文字の情報を絵や画像のように変換することで頭に残りやすくなります。僕はポケットモンスターというゲームをやっていた頃、格闘タイプの攻撃はあくタイプに有効というのがどうしても覚えられなくてその時にここで紹介されているイメージ化というのをして覚えていたことがあります。その時はアンパンマンがバイキンマン(あく)にアンパンチ(格闘)を炸裂させている絵を思い浮かべたところ
「そういえばバイキンマンはいっつもアンパンチでやられいたな」と一発で覚えられました。また順序やつながりのある情報はAとBのイメージ絵→BとCのイメージ絵→CとD…というように数珠繋ぎにイメージを連結していくことで流れも一緒にイメージ化することができます。
ふたつ目に大事なポイントは、情報は階層を意識しましょうということです。階層と聞くとわかりにくいかもしれませんが、話のまとまりを意識しましょうということです。本はなんにも意識せずに読むと、冒頭から結論に向けて目まぐるしく新しい情報が登場するような感覚を持つかもしれません。これではあまりに情報の数が多く、本の内容を記憶することはとても難しいですし、どこが重要だったかもわかりずらくなってしまいます。ではどうするかというと、文章のまとまりを意識するということです。例えば数字の列を覚える場合です。75311012241192。この数字を頭からひとつずつ覚えようとしても大変だと思います。しかしこの数字をまとまりでくくると途端に覚えやすくなります。実はこの数字は「七五三」「110番」「クリスマスイブ」「鎌倉幕府の年号(古い?)」でできています。そうして見てみると、ただの数字の列だと思っていた時より覚えやすくなったと思います。本の内容もただ文字が連なって結論に向かっているわけではなく、このようにまとまりがあります。段落や章、見だしなどがそれぞれ文章をひとかたまりとしてまとめてくれているのです。さっきの数字の覚え方と同じですね。それを意識して読むことでグッと内容が頭に残りやすくなるのです。できればまとまりの数は5個くらいまででまとめるのがいいやり方です。人間の記憶に残りやすい数は7±2だと、認知心理学でいわれているからです。
このようにして覚えやすくなる工夫をしながら読んだら、あとは人に話してみるだけです。いきなり話せと言われても難しいと感じるでしょうが話す型を覚えてそれに当てはめて話していけば大丈夫です。まずはこれから〇〇の話をしますと簡潔にわかる言葉から始めます。これをリードといいます。その後に3つほどの具体的な内容を3点ほど話します。最後にコメントをつければこれでアウトプットの型は完成です。
今回はこのアウトプットの型にはめて『記憶できる読書術』について書いてみました。読んでいてわかりづらい部分がまだまだありますが、こういう型をひとつ持てると発信する際の骨子を作るのに迷わなくていいと思います。また読んだ後にどう発信しようかと内容を考えたりすることでも小さなアウトプットにつながり、より記憶に残りやすくなるのかなと思いました。あえて大事なポイントに絞って書いたので本文の内容全てを紹介できているわけではありません。本を読む習慣のある方、本に苦手意識のある方、きっと役に立つ情報が得られると思います。興味が湧いたら是非読んでみてください。ありがとうございました。
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